カンボジアでのおはなし

カンボジアに行ってきました。」

「どうだった?」

「楽しかったです。」

みたいな会話を帰国してから無限に繰り返してます。

 少し質問を付け足すなら「食べ物大丈夫だった?」「日本のご飯の方がおいしいでしょ」とか聞かれたし、「やっぱ衛生面とかしんどいよね」とか言われました。(虫食べた???とかもういい!聞くな!!!)

適当に返事する自分が良くないことはわかってます。真面目な返答を相手が求めてないだろうな、ってときももちろんある。けど、自分がカンボジアで得てきたものは楽しかっただけではないし、一言では尽きないし、もうとにかくたくさん。って話を、大真面目に、帰国から1か月経つ前に記録に残しておきます。(そして後で見返そうと思います。)

 

注:私の記憶から引っ張りだしているので少々曖昧な部分もあります

 

 

 

<私がカンボジアに行った理由と何やってきたかおおまかに>

 私が今回カンボジアに行ったのは、観光ではなくて、ビジネストリップでした。2024年2月26日~3月7日までの10日間です。私は看護学生やってるんですけど、学校の隣の科で、「地域と世界の問題を結び付けて考えよう!」みたいな授業をやってたのを見つけて、何か活かせるかな?と思い、参加しました。公衆衛生とか少し興味があったので、それについて何か解決したいな、みたいな感じです。

 カンボジアでは、現地で起業した日本人の方のところにお邪魔して、お話聞いて、ということがメインでした。そんなに堅苦しいことはなくて、なんで起業しようと思ったの?!とか、何がきっかけなの?!とか、ルーツというか、人生のはなしとか、いろいろ聞いて、学んできましたね。あとは、現地に実際に行って、あれ、日本と全然違う!!みたいな発見とかをしてそれを一緒に行った方と共有したり、これについてどう考える?みたいなのをずっっっっっとやってました。(それが楽しいのです)

 いろんな人といろんな話できて楽しかったです。例えば、建築の話、教育の話、歴史、文化、ビジネス、20年やそこらで得てきた知識めっちゃ浅いけど、(義務教育+αくらいだけど)それらをフル活用していろんな話をしてきました。(去年の奈良でもそんな感じでしたね、あれも楽しかった!) 教授の先生とか同行してくださった方、先々で出会う方々みんなが違う人生、違う職業だから見えてるものが違ってずっと驚かされてばかりでした。

 起業家の方にお話聞く以外には、クメールルージュ(というカンボジアの歴史がある(調べてみて))の博物館見に行ったり、マーケット視察したり、途上国の農村で生活する体験をしたり、アンコールワット行ったり、しました。私自身、初海外だったので、驚き驚きの連続でした。学校で発表会とかもしたけど、感想ちゃんと書きたいので、3流ジャーナリストですが読んでほしいなと思います。

 

 

 

<学校で発表したまとめはこんな感じ>

 カンボジアはめっちゃ規制がゆるい!!!例えば交通。バイクの免許いらないから、小学生かな??みたいな子とか普通に乗ってるし、二車線道路なはずなのに3台の横ならびはあたりまえ。(バイクはもっとならんでる)中央線をはみだしてというか反対車線大幅に使って追い越しはするし、、、キリない!それでもみんな、目くばせしあってぶつからないように雰囲気で運転してて、これで事故にならないんだ、みたいなのがいっぱいありました。私は運転絶対できない。無理。あとは、マーケット。屋根ついただけの屋外だし、生肉とか生魚は袋に入ってないものもあるから虫は多いし、においも、だいぶきつい、、、会った日本人の方も、何回かおなか壊したという証言を得てます。衛生面だいぶ緩いですね。

マーケット

 あとは、医療とかも衝撃的でした。ほんとにいろいろあるけど、、、例えば、救急車も含め、病院は先払い制です。あとは、お昼休みにナースステーションにナースがいないとか、1人の患者にお見舞いが4~5人はあたりまえ、ベッド間のカーテンの仕切りもないから病室には人がいっぱい、、、患者さんのプライバシーもあるので写真を撮ることはできませんでしたが、気が向いたらイラストにでも起こします。個人の感想ですが、案内していただいた日本人の方からなんとなく諦めの雰囲気を感じました。(でも、教育とか医療は歴史的背景があって、それで本当に現在進行形で発展中なんです。)あと、薬は市販でだいぶ普及しているみたいです。

 これらの規制の緩さのうらには、「自己責任」が伴う、という話が、私は印象的です。(まあ、そうですよね、、)日本は死ねない国だといわれました。車は歩行者のために止まるし、食品や水道水は絶対衛生で、医療もちゃんと受けられる。死にたくても死ねないのだ、と。しかし、カンボジアは規制が緩い分、自己管理を徹底しなければならないです。食品も、交通も、自分がどんな職を手につけるか、まで、自分で決めなきゃいけない。(生活保護みたいなのも少ないようです)だから、生きてるということを実感する、そうです。これが聞いた話で最も印象的です。スリや泥棒が多いといいましたよね、めっちゃ手口がプロらしいです。けど、スリはスリでプライドを持って仕事をしているのだ、と捉えるといい、というアドバイスもいただきました。なんか、スリ=悪さするとか貧乏とかなんかかわいそうとか、そういうイメージだったのがちょっと変わりました。(でもこれから海外行く方、スリ対策は絶対万全に!!!)こんな感じで、自己責任・自己管理だから自分で考えて一生懸命生きてる、自分のことに全力で生きている、と感じました。

 

<書いてるときに脱線しかけた医療のはなし>

 さっきの部分で、カンボジアの医療のマイナスな部分ばかり書いていたけど、日本よりもいい面ありますか、と聞いたらあるよ、と言われました。カンボジアの方が入院するとなると、お見舞いが家族総出なんですね。そして、患者さんの世話は家族が全部やります。これ、日本では看護師の仕事なので、その負担がない、と話していました。看護師が世話とかの仕事をすることが当たり前になっていると、悪く言えば、悪く言えば、傲慢になりやすくなるよなあ、と考えました。

 ちなみに、健康教育の普及はまだまだだそうです。途上国=感染症、ワクチンみたいな勝手なイメージ(わたしだけ?)ありましたが、実際は肥満・高血圧などの生活習慣病が多くなっています。カンボジアはカフェが多くて結構砂糖をいれてて甘いとか、エナジードリンクがめちゃめちゃ大人気でそこかしこに広告があったりとかで、まあ、とにかく砂糖の摂取量が多いようです。しかし、砂糖の含有量を把握していないどころか、砂糖入ってないとすら思っている人もいるようで、、、健康教育の大切さがわかりました。入院生活の話に戻りますが、患者の入院中の食事は家族が買ってくるので、栄養は、、、。

BrownCafe カンボジア発で、いろんなところにあります!

 

 

<考え方が変わった話・続>

スリや泥棒が、、、というお話しましたが、考え方が変わったお話をもう一つ。カンボジアの方は結構、ペットボトルとかごみとかを「ポイ捨て」するんです。村で祭りをやっているのに参加させてもらった時も結構ごみ落ちてて、神がいるのにゴミあっていいの、、、?と思い、現地の日本人の方に尋ねました。得た回答は、「現地の方は、水もゴミも、すべて自然から生まれ自然に返ると考えている。これは時間が経って、捨てるものがプラスチックになっただけで、プラスチックももとは自然からできたものだからそんなに悪いことだとは思っていない」という。「日本のポイ捨ての方がよっぽどたちが悪い」とも。んーーーーー。。。なるほど。と思った。これ、他から見たら誤解されちゃうだろうなぁ…もやもや…みたいなお話ですね。皆さんどう思いますか?

(私、理解と誤解は紙一重だと思うの、というサラ・マキナの言葉を思い出します…)

 

<農村での体験>

 Wi-Fiも届くかどうか、、みたいな村で、2泊3日の農村体験をしてきました。英語は話さないので、ホームステイ先の小学生の子とは、クメール語の指差し会話みたいな本を先生から借りてなんとか、自己紹介をしあいました。発音も、巻き舌が多くて、子供たちに何回も馬鹿にされながらも繰り返し発音して、何とか真似してOK出してもらいました。

クメール語(小学生が書いてくれた)フリガナは主が書いた

今まで英語難しいな、、、と思っていましたが、英語よりわからない文字に出会うと、英語使えることが本当にありがたい!!!英語万歳!!!て気持ちになります。本当に、わからなかった、、、けど、身振り手振りでも、なんとかなんとか、意思疎通をはかりました(-_-;)

クニョムチモア…で、私の名前は…て意味になります。まったくわからない。世界は広いな、、、、

 

農村の体験はとても貴重でした。ガイドさんが来て、ガイドさんの地元の話をするうちに、「じゃあ行ってみるか!!」って流れになったり、この木の実たべれるよ~ってなったときにすぐ味見したり、祭りやってるらしい、え、参加してみる?みたいなのが連鎖連鎖で、

その日の予定がなかったはずなのに、結局忙しかったです。

端から見たら、何してんだ、って感じなんですけど、ここから学んだこと

1.興味を持って話を聴く

2.行ってみよう、やってみよう、と1歩踏み出す

3.それをするための心理的・時間的余裕

  これらは、その先の扉、楽しい経験を得るために持っておくべき必要なものだそうです。 自分の心の扉を開いておくことによって、相手も心を開いてくれる。 その相手は人かもしれないし、植物かもしれないし、もしくは雰囲気??? 自分と相手との相互作用、これが働くために、必要なんです。 (心の扉、オープン! だそうです)

 

 最後は、ひろーい畑に座って、ニワトリが歩いているのを見たり、牛が草を食べているのをぼんやりと眺めながら夕日が沈んでいくのを見守る静かな時間を過ごしました。 各々、目をつむって瞑想したりとか、自然の音に耳を傾けたりとか、していて、いい具合に時間が経ったときに、ふと視界の隅に、ケサランパサランが舞ってきたんです。 これも相互作用のおかげ? と笑いながら、楽しい時間は幕を閉じました。 ゆったりと時間が流れる農村の生活で、「〇時に集合ね!!」みたいなことはせずに、みんなそろそろごはんの時間かな…? そろそろ、、、と周りの空気や雰囲気を感じ取りながらなんとなく行動したり、声を掛けたりして、行動していました。 もっと、他の人の様子を「察する」力が自分には足りないと感じました。他人の顔色をうかがう、というわけではないですが、気を遣える人間になりたいです。

 

農村体験では、サンボ―プレイクックという遺跡にも行きました。 遺跡の見学ツアーみたいに、この遺跡は~という説明を聞くのではなく、自分で遺跡を眺めながらゆったり歩いたり、座って遺跡を眺めたりしました。 朝8時とか9時とかの時間で、涼しい時間で素敵な朝日とともにいい時間を過ごしました。 遺跡は、本当に神秘的でした。

私実はまったくと言っていいほど遺跡に興味なしの人間です! 理系でずっとやらせていただいてるし、歴史とか本当に興味がないので、遺跡見学とか正直乗り気じゃなかった。。。 いままで、学校とかで遺跡見に行っても、「あ、これ教科書でみたやつだ!」くらいでしかなかったんですね。 今回の遺跡見学が、もし、この遺跡は~とか聞きながら回るだけのツアー観光客みたいな感じだったとしたら、私は、「あ、こんな建物もあるんだな。」くらいで終わってました。 けど、そうじゃなくて、ゆっくり回る、座って眺める、みたいな時間を遺跡の中で作ったら、「自然と一体になっている遺跡を守りたかったのだな」「これを昔の人は守ってきたのだな」と肌で感じることができました。 遺跡に興味を持ち始めたとか、遺跡の知識が増えただとか、そういうことではないけれど、遺跡と自分との距離が近くなったような気がしました。 (こればっかりは言語化が難しい、、納得したけりゃ自分で行って体験してくれ。 )

ジブリみたい(個人の感想です)な遺跡

 この遺跡、めちゃくちゃインパクト大。

この写真撮ったところに、すごく大きな木があって、その木陰でみんなで横になって寝ました。 寝よう! って言ったわけではないけれど、ちょっと休憩、って言いながら、座ってたら、風の音とか、気持ちよくて、みんななんとなく横になり始めて、爆睡。遺跡と時間・空間を共にする経験ができてよかったです。

この横の木を切ってしまうとレンガの遺跡が崩れてしまう。 けれど、大きくなりすぎてもバランスを崩す。 絶妙な手入れがなされています。

 

 農村でのホームステイ先には、給湯器はなかったので水シャワーでした。(けど、気温が37℃とかあるので汗だらだらで入るの最高です。)上水はないので井戸から水をくみ上げます。(すごく力仕事)飲み水はすべてペットボトル。なので、水はすごく貴重!皿洗いで水を出しっぱなしにするなんて言語道断。いままでに水は大事だ!貴重だ!と教わってきましたが、実感することはなかったので(お恥ずかしい)とても貴重な経験だったと思います。

 

<こんな人間になりたいと思った>

 ・いいと思ったものには投資する

今回、いろいろな場面で買い物をする機会がありました。 その中で、この商品はいい、この商品はすごい、と思ったものには投資をする、という考えを教えてもらいました。 自分のお金の使い方を改めて考えるきっかけとなりました。

 

・出会いを大切にする

出会いはその場限りだといわれました。 それは人との出会いだけでなく、物、機会もそのようです。 やらない後悔よりやる後悔とも。 常に臆病な自分とはさよならして積極的にチャンスをつかんでいきたいと思います! とくに人とのご縁は大切にしたいな、、、!

 

・ちゃんと相手のこと考える

 農村体験のところで、他の人の様子見ながら自分も行動するようにしたいと思ったと書いたんですけど、改めて。これは本当に自分に足りないので、注意しようかなと思います。あと、訪問先の方にお土産選んだのですが、お土産と言えばコレ、ではなくて、相手のこと考えて、日本食が喜ばれるかな、とか、インスタントだとお湯だけでいいな、とか状況を考えることの必要性を感じました。最終日に差し入れで、日焼けしたから、と顔パックいただいたのにはとても感動しました!(この差し入れベストすぎる!!!)

 

・アウトプットできる

 自分が思ったことをそのまま口に出すではないですが、考えたことを共有してそれに対する考えを深めたりして、良い勉強ができたので、継続したいと思います。

 

・コストをかけてでもやってよかったこと

これは最近考えていることです。 自分が今回、お金や時間をかけてカンボジアに行ったこと、また、農村で時間をかけて遺跡を見たこと、これ書いてる時間、とかとか、、、

いつもは時間が無駄、お金が無駄ということばかり考えている生活の中で、では、自分が何にだったらお金をかけるのか、時間を費やすのかをずっと考えています。 これは、考え続けていきたい問題だなと思います。

 

 

 

 

カンボジアの話はだいたいこんな感じです。 書き残しは更新すればいいかな?

今回の海外の経験を伝えられてうれしいですし、みなさんの経験も聞きたいなぁと思うので、声かけてほしいなと思います。特に旅行の話は国内外問わず大歓迎です!

 

最後までお読みいただき感謝です!

 

<旅の小噺集>

 

・料理

おいしそうでしょ!!! 観光客向けのホテルの朝食だからというのもありますが、伝統料理はこんな感じものもあります。

朝食は、左端にある豚肉と卵焼きが多く、農村でもいただきました。

ホテルのだけど、、クメール料理!

 

・コンビニ

これコンビニで買ったアイスなんですけど、隣国のタイ産のアイスなんですね。

コンビニにて

写真はないですが、日本のチョコ菓子のトッポとか売ってました。 コンビニの中の商品が、国産品が多いとか輸入品が多いとかを見ると、その国の発展レベルが分かるそうです。 特にアイスは、冷凍輸送の技術も必要なので1回溶けてまた固めたアイスも見受けられます。 

 

・農村の星

カメラのスペックの問題も、私の腕の問題もありますが、星めっちゃきれいでした! この夜に光が少ないのもあります。 12月末に流星群撮ろうとしたことがあったんですけど、その時、街灯多すぎて見えなかったというショックな出来事があったので、よかったです。 この星空の下で、みんなで円になってミーティングやったのがいい思い出です。

ほし

最後にアンコールワット乗せます。 日の出最高!!

アンコールワット